長距離の引越しは、距離が遠い分、トラックやドライバーや作業員を長い時間拘束するので、結果として料金が非常に高くなります。
引越し業者も、作業員の数を減らして人件費を削る努力をしますが、どうしても高くなってしまうのが通常です。
ただ、安くする方法が、作業員を少なくする以外にもう一つあります。
それは、他の方の引越しと合わせて行うことによって、高速代や燃料代・人件費を折半するやり方(混載便)や、他の方の引越しをやり終えて営業所方向に空車で帰るしかないトラックと作業員を利用して行う引越しです(帰り便)。
両方とも、ぐっと料金を安くすることが出来ますが、特に混載便の方は、混載する引越し荷物の件数が多くなればなるほど、到着時間や作業時間にずれが生じる可能性が高く、ユーザー側がそのことを了承している必要があります。
ただ実際のところは、一般の方が自分の引越しを混載便で行われているか、それとも帰り便として行われるのかの区別はなかなか付かないのが実情です。
知識がないので仕方がないのですが、皆さんの立場では当然自分専用のトラックで、自分の引越しのみを行ってくれていると思っていたところが、実をいうと混載便で行われていたということが少なくありません。
そして最悪なのは、料金だけは専用トラックで行われる際と同額を請求されている場合です。
これから見積もりを取られる方は、自分の引越しが専用車(貸切便)で行われるのか、それとも混載便や帰り便で行われるのかを確認されて、それぞれ幾らになるのかを営業マンに質問されると良いでしょう。
今の時代は不景気で競争が激しく、引越し業者も経営努力の一環で、長距離の場合はほとんど帰り便や混載便として行って、経費を削減する努力を行っている場合がほとんどです。
そういったことも確認されることによって、ご自身の家財がどの様に運ばれるかを把握できて安心です。
また、完全に専用車で行われる引越しの場合は、一度積み込んだ荷物は引越し先まで触られることがありませんが、混載便の場合は積み替えが発生する可能性があり、これが荷物の破損の可能性を高めます。
さらに中小の引越し業者に多いのですが、長距離の場合にネットワークの協力会社のトラックと中継で積み替えて、長距離の引越しを安くする場合もあるのですが、この場合は荷物を完全に積み替えますし、またそれをユーザーの見てない場所で、梱包された荷物の中身を知らない作業員が行ったりするので、格段に破損の発生率が高くなるんです。
こういった作業で行われる引越しを、専用車(貸切便)の料金で買わされることは絶対さけなければなりません。
ご自身の引越しが、どういった方法で行われるのかを、営業マンに必ず確認して、単純な料金の違いだけではなく、作業内容にも着目して業者を選択するようにしてください。
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